届いたマシュマロ
「いらっしゃい」で歓迎は足りる?
相談者は、気になった配信で「初見です」とコメントした。返事は「いらっしゃい」。配信者はすぐ元の話に戻ったという。
無視されたわけではない。長々と自分の話をしてほしいわけでもない。それでも、初めて書き込むまでに勇気が要ったぶん、「初見歓迎」と書いてあるなら、あと一言くらいあってもよかったのでは、と感じた。
初見歓迎=誰でもコメしていいよ、くらいの意味よね。未経験者大歓迎っていうバイト募集みたいな
看板の意味を「コメントしても大丈夫ですよ」と受け取る人もいる。たしかに、初見歓迎は初見専用の接客サービスではない。ただ、付けた側が軽い気持ちでも、その言葉を見て入ってくる人はいる。「みんな付けているタグだから」で済ませるには、入口の言葉として少し強い。
一方、相談文からは返事の声色も、直前に何の話をしていたかも分からない。一度の「いらっしゃい」だけで、その配信者が冷たいと決めることもできない。問われているのは、誰かを裁くことより、自分が同じ看板を出すならどう迎えるかだ。
歓迎のしすぎも、初見には重い
だからといって、初見が来るたび配信を止め、全員で質問攻めにするのも違う。ひとまず覗きたいだけの人には、歓迎の拍手が退場しづらさになる。
すぐ元の話に戻ったって書いてるから、何かの話題で盛り上がっててタイミング悪かった説ないかな
元の話を聞きに来ている人もいる。初見の一言を拾いながら、その場の流れを壊さない。その加減は配信ごとに違う。
美味いラーメンさえ食えたら(面白い配信さえ観れたら)別に俺のことなんてガン無視でもいい
ラーメンがうまければ、店主の長い自己紹介はいらない、という人もいる。逆に、店主との会話を楽しみに来る人もいる。求めるものが違う以上、全員に同じ量の歓迎を配るのは難しい。
しかも、初見の側は配信を見て相手を知ってからコメントするが、配信者にとってはその一言が本当の初対面だ。親しさに時差がある。少し反応が短かっただけで、歓迎する気がないとまでは言えない。
配信タイトルの看板は、こちらにもあった
看板に書いたことには責任を持ちたい。そう話しているところへ、コメント欄から一本返ってきた。
それで言うと配信タイトルが気になったからこの枠に来たのに1時間40分も本題に入らないコヨーテもその類になるの
この日の本題に入ったのは開始から約1時間47分。タイトルを見てマシュマロ雑談を待っていた人には、たしかに長い。初見歓迎の看板だけ点検して、配信タイトルの看板を見ないわけにはいかない。
指摘はその場で受け止めた。誰かの配信について話していると、同じ基準が自分の配信にも向く。コメント欄は、こういうとき仕事が早い。
もう一つ気になったのは、コメント欄の面白さだ。掛け合いが盛り上がるほど、初めて書く人は「うまいことを言わなきゃ」と構えるかもしれない。上手なコメントを増やすことと、初めての一言を出しやすくすることは、いつも同じではない。
挨拶の次に、会話の入口を一つ
配信で挙がったのは、挨拶に「来てくれてありがとう」と、今何をしているかを添える返し方だった。たとえば「いらっしゃい。今このゲームでここに苦戦してます」。相手に自己紹介を求めず、話に入る場所だけ渡せる。
“一見さんお断りではない”と“初見さん是非来てください”をどっちも初見歓迎って書くのかな
同じ「初見歓迎」でも、受け取る側の想像は違う。言葉の強さが気になるなら、表示を変える手もある。
初見歓迎ってかくより、初見さんもお気軽にどうぞ のが誤解産まなくてよさそうって今思いました
初見やや歓迎にしよう
歓迎の度合いを天気予報みたいに刻み始めたが、言いたいことは分かる。大げさな看板より、実際の迎え方に合う言葉の方が伝わる。
挨拶だけで十分だったかは、その一場面を見ていない以上、決められない。ただ、看板を出す側なら、返事の次に一言添えられる。見る側なら、一度の短い返事で相手の全人格まで決めなくていい。
まとめ
「初見歓迎」は、初見がコメントしていいという案内にはなる。ただ、その言葉を頼りに勇気を出す人もいる。挨拶にお礼と現在の話題を添える。それくらいの小さな準備が、看板と実際の距離を縮める。
一方で、歓迎の量に唯一の正解はない。話が盛り上がっている最中だったかもしれないし、深く話しかけられたくない初見もいる。今回の一往復で相手の配信を断罪せず、まずは自分の配信タイトルと入口の言葉を揃える。そこから始めたい。